一般歯科

一般歯科は、虫歯・歯周病の治療、入れ歯の作製・調整、歯石の除去等を行う歯科診療です

「歯医者さん」と聞いて普通に皆さまがイメージするのが保険治療ができる一般歯科です。一般歯科の他に、小児歯科・矯正歯科・審美歯科・口腔外科・インプラント治療といったものがありますが、これらと区別するために一般歯科という呼び方が用いられています。
自費治療は高度な技術や知識が必要とされ、審美性や機能性を重視した治療になります。

たかが虫歯とはいえ、放置しておくと口の中だけでなく全身の病気を引き起こす危険性があります。

「怖い、痛い」というイメージが定着していたくらい、以前は、小さな虫歯でも削って治療していましたが、現在は、早期の虫歯なら、適切な歯磨きや、フッ化物を塗ったりしながら、できるだけ削らず様子をみることが多くなっています。虫歯治療においては早期発見・早期治療が肝心であり、放置しておくと悪化するばかりです。虫歯は痛みが出るまで気がつきにくいですが、痛い・しみる等少しでも気になる症状がある時にはご相談下さい。

虫歯に気づくタイミングは人によってそれぞれ違うと思いますが、たかが虫歯一本と思い、忙しいことを理由に治療せずに何年も放置してしまっている人がいます。
また、虫歯が進行して神経が死んでしまうと痛みを感じることがなくなるため、治ったと勘違いしてしまいがちです。
そして、痛みがなくなったのでそのままにしておくケースがよくあります。

一般歯科で保険診療の対象となる治療として、抜歯、入れ歯、義歯など歯に関する治療、虫歯等の治療・予防、歯周病の予防と治療があります。
歯や抜歯が伴う治療としては、親知らずの抜歯や虫歯によって治療が不可能になった歯の抜歯、入れ歯等の治療、根幹治療・土台、被せ物の治療などがあります。            

また、歯周病の治療には、歯石・歯垢などを取り除くスケーリング、虫歯予防や専用の歯磨き粉や機器で行うブラッシング、歯の歯垢や歯周ポケットに隠れている歯石などを治療するときに歯の汚れや染みついたシミを取り除くクリーニングがあります。このほか、口腔外科、顎関節疾患の治療などがあります。保険対象外の治療としては、インプラント治療や審美目的の治療があります。

一般歯科は患者が歯科医院で受ける治療です。小児歯科、矯正歯科、口腔外科などの特殊な歯の治療以外の虫歯治療や歯周病の治療、義歯の作成などをいいます。

むし歯治療

虫歯とはミュータンス菌と言われる細菌が産生する酸に歯が溶かされ、穴が開いた状態を指して「虫歯」と言います。歯の表面のエナメル質の部分が白くなる程度の虫歯は、フッ素塗布や歯磨きなどで再石化し回復する可能性があります。しかし象牙質まで進み見た目が黒くなった虫歯は、自然治癒することは不可能です。ある程度進行した虫歯は、削り取る必要があります。

虫歯の種類や場所により複雑な形になる可能性があり、穴を埋めるインレー(詰めもの)を数種類用意し、口腔内環境で判断します。歯が痛む場合は虫歯が神経まで進行している可能性が高いため、早急に治療することを推奨します。痛みがなくても半年に1度は、歯科医院で定期検診を受けると、初期の虫歯が発見でき容易に治療することができます。

半年に一度の定期健診は、虫歯の早期発見に有効です。

虫歯の予防について(予防歯科とは?)
今まで歯科医院は、歯が痛くなってから行くものでした。しかし虫歯になってから歯を失ってからでは手遅れです。また歯周病で溶けた顎の骨は元には戻りません。そのため最近では歯が悪くならないように予防していく事が重要になってきました。治療する前に予防することがこれからの歯科医院のスタンダードとなってきます。

世界で一番予防が進んでいるスウェーデンでは歯科の定期検診受診率が大人で80%以上あり、子供にいたっては100%近くが定期検診を受けています。他の先進諸国でも70%ほどの受診率が一般的になってきました。先進国ではこのように歯科に対する関心が高いのに対し、日本では驚くことに、10%以下の定期検診受診率です。これでは虫歯や、歯周病が悪化してしまうのも当然といえます。

ご自身でできるケアとプロのケア
予防歯科の目的は「将来的なお口の健康を維持し、美しい歯を育てる」ことです。お子様であれば、虫歯が一つもないお口の環境をつくることが可能ですし、大人の場合、歯の汚れ、歯周病の予防、治療した部分の再発予防、新たな虫歯や口臭を防ぐことができます。

ご自身で毎日きちんと歯磨きをしているつもりでも、セルフケアでは、虫歯の原因となるバイオフィルムやお茶・コーヒー・タバコなどの汚れを完全には落とすことができません。正しいセルフケアに加えて、定期的なプロのケアがあなたの将来の口腔環境を守り、自然で美しい歯を育てることが大切です。

小児の虫歯予防(フッ素塗布)
フッ素塗布は、歯に高濃度のフッ素を塗布する方法です。乳歯・生えたての永久歯にフッ素を塗ることで、歯面が強化されます。

広く一般に行われている方法で、高濃度のフッ素溶液を年 3~4回(3~4ヵ月ごとに)歯に塗布するだけで十分な効果を得られ、短時間で終わるので小さなお子さんでも塗布することができます。フッ素を塗っても虫歯にならないわけではありませんので、仕上げ磨きが必要です。

歯周病治療

気付かないうちに歯の周りの骨を溶かしていく怖い病気です。
しかも、歯周病は歯を失う原因としても1位となっています。

歯周病治療とは、歯の周囲に付着したプラーク(歯垢)による炎症を治療し、歯石や歯垢を除去する方法です。歯と歯肉の隙間に入り込むプラークは、歯を支えている周りの組織を徐々に破壊する為、最後には歯を失ってしまいます。
歯周病は初期症状を自覚するのが困難な為、歯肉が腫れる、歯肉から出血する、口臭が気になる、歯がグラグラするなどの症状があれば、進行している可能性があるため注意が必要です。
治療が手遅れになると心臓病や糖尿病などの全身疾患にも悪影響を与え、また喫煙・糖尿病・薬剤の服用などの危険因子が重なった場合は急激に悪化する事があるので、早期発見、早期治療が必要になります。
歯周病の予防について

歯石除去(スケーリング)
歯周病の大きな原因の1つが歯石です。歯周病予防として、歯石除去はとても大切です。

歯石除去とは、歯の表面に付いたプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去することです。歯石は歯磨きでは取る事が出来ない上、90パーセント以上の人にあるので、定期的に歯石除去を行うことをお勧めします。歯石除去の間隔は、普通の人で3~6ヶ月に1回位が目安です。(お口の中の状態により歯石除去の間隔は変わります)